二聖心が育む力
ディプロマ・ポリシー
不二聖心女子学院が大切にする「育てたい生徒像」—感性と思いやり・探究・国際性・共生の四つの柱を通じて、次世代を担う人材を育てます。
1 感性と思いやり  ー他者のために動く力 ー
豊かな感性と思いやりの心を持ち、自分の力を他者や社会のために生かそうとする生徒
2 探究する姿勢 ー問い続ける力ー
正解のない問いに自ら向き合い、探究を通して新たな価値を見出すことができる生徒
3 国際的な行動力 ー世界とつながる力ー
世界五大陸に広がる聖心のネットワークを生かし、国際社会で主体的に行動できる生徒
4 自然との共生 ー自然とともに生きる力ー
自然との共生を深く理解し、持続可能な社会の実現に向けて自ら行動できる生徒
ディプロマ・ポリシー 1 (育てたい力)
豊かな感性と思いやりの心を持ち、自分の力を他者や社会のために生かそうとする生徒へ
感性を磨き、他者への深い共感と思いやりを育てることは、聖心教育の根幹にあります。
生徒たちは、さまざまな奉仕活動や芸術・文化体験の中で、「自分の力が誰かの役に立つ」という喜びに出会います。
地域社会や世界とのつながりを肌で感じながら、利他の心が育っていきます。
心を育てる活動
  • 温情の会委員会による国際支援・難民支援
  • 地域清掃や福祉施設訪問などの奉仕活動
  • クリスマス・チャリティセールの実施
  • ミサや祈りの会などの宗教行事
  • 自主活動団体による子ども食堂支援
  • 寄宿舎での協働的な活動と「夕の祈り」
感性を磨く芸術分野の連携
  • ベルナール・ビュフェ美術館との連携による作品模写授業(彫刻家 渡辺憲二氏指導)
  • 日本大学芸術学部との連携による建築デザインコンテスト
  • 東京演劇集団風による『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の上演
  • 元東京フィルハーモニー交響楽団コントラバス奏者 遠藤柊一郎氏による「演奏と語りの会」

学院の「今」ー現在進行形の学びー:上智大学主催のタイ・スタディツアーでの体験をきっかけに、本校の高校三年生が、タイのスラム街の環境改善に向けて、他校の生徒と協働しながら活動を続けています。
【実践例(これまでの取り組み)】
生徒が自ら考え、行動した     —— ナイジェリア支援
昨年、ナイジェリアのカトリックの学校で児童約200人の誘拐事件が発生しました。無事に解放されたものの、学校は深刻な状況にあります。

温情の会委員会は、自ら支援の方法を考え、オリジナルフーディーの販売を企画し、実行に移しました。
216着
販売
28万円
支援金
  • 216着を販売し、約28万円の支援金を集めました。
    支援金は5月、聖心会総長を通じて、ナイジェリアのカトリック学校を運営する修道会総長のもとへ届けられる予定です。
ディプロマ・ポリシー 2 (育てたい力)
正解のない問いに自ら向き合い、探究を通して新たな価値を見出す生徒へ
変化の激しい現代社会において、答えのない問いに粘り強く向き合う力は不可欠です。
学院では「総合的な探究の時間」を中心に、国内外の大学・研究機関との連携を進め、生徒が自ら問いを立て、深く掘り下げていきます。
その成果は学会発表や書籍出版へとつながり、本物の「学ぶ喜び」に出会っています。
研究活動・探究学習
中学では、中1の学年研究から始まり、中2のグループ研究、中3の卒業研究へと進む中で、段階的に探究への理解を深めていきます。
高校では、生徒が自らテーマを設定し、自主的に研究活動に取り組みます。その成果は学院祭での発表や各種ワークショップへの参加へとつながっています。
各種連携プログラム
現在、15の大学・企業・団体と連携協定を締結しています。
これらの連携を探究活動に生かすとともに、最先端のサイエンス体験を通して、科学的思考力と探究心を育んでいます。
主な連携先:上智大学、聖心女子大学、東京農業大学地域環境科学部、日本大学芸術学部、慶應義塾大学SFC研究所、神奈川歯科大学、横浜薬科大学、VIS(Virtual Immersions in Science)など
学会発表・書籍出版
探究学習の成果は、さまざまな場で発表されています。
高校1年生の「総合的な探究の時間」の研究は、第136回・第137回日本森林学会において発表されました。
その成果は、Amazonから刊行された『学びの旅~里山から北海道へ~』としてまとめられ、すでに100冊以上が大学関係者や研究者、大学生などに購読されています。

学院の「今」ー現在進行形の学びー:宇宙物理学者ジョスリン・ベルの評伝『学びの旅2~ジョスリン・ベルから広がる世界~』を、本校生徒が中心となり、イタリアの研究機関から派生したスピンオフ企業であるVIS(Virtual Immersions in Science)と共同で、現在出版準備を進めています。
【実践例(これまでの取り組み)】
 20000字の学びの旅へ
   中学卒業研究
関心のあるテーマについて約20000字にまとめる中学3年生の卒業研究は、生徒一人ひとりの「問い」を出発点に、教科の枠を超えて探究を深めるオーセンティックな学びです。
2025年度には、この卒業研究をもとに、「図書館を使った調べる学習コンクール」への出品や、神奈川歯科大学主催のSTEAM FORUM 2025での発表など、学びは校外へと広がりました。
また、「秋のづどい(学院祭)」では、神奈川歯科大学および横浜薬科大学の先生方に発表をご覧いただき、大学賞を授与していただきました。外部の有識者による客観的な評価を受けたことは、生徒にとって大きな自信となりました。
審査にあたった神奈川歯科大学の先生からは、次のような講評をいただいています。
「審査では候補作が10以上挙がり、いずれも甲乙つけがたい力作で、全員が悩みました。賞の本数を増やすべきだったと感じています。」

2024年度 卒業研究テーマより
  • 投資と日本経済
     — 日本において、投資は普及するべきか —
  • ニホンジカ
     — ニホンジカは害獣なのか —
  • 臓器移植
     — 脳死下における臓器提供は社会的に最適な選択なのか —
ディプロマ・ポリシー 3 (育てたい力)
世界五大陸に広がる聖心のネットワークを生かし、国際社会で主体的に行動できる生徒へ
不二聖心は、世界五大陸に姉妹校を持つ国際的なネットワークの一員です。
国内外の聖心姉妹校との交流や海外研修、留学生の受け入れなど、多様な国際体験の機会の中で、生徒は実際に世界と関わりながら学びを深めていきます。
外国語教育においても、単に英語・フランス語・ドイツ語を学ぶにとどまらず、異文化への深い理解と敬意を育みます。
こうした経験を通して、生徒はグローバルな舞台で自信を持って行動する力を身につけていきます。
姉妹校留学・海外体験プログラム
国内外の聖心姉妹校との交流や、フランスルーツへの旅、シアトル研修などの海外プログラムを通して、生徒は世界の多様な文化や価値観に直接触れながら学びを深めていきます。
国際機関との連携
UNITARなどの国際機関との連携プログラムや、パリのユネスコ本部での研修を通して、生徒はグローバルな課題に向き合い、その背景にある社会的・歴史的な構造への理解を深め、国際的な視野を広げていきます。
英語発信・異文化交流
英語によるプレゼンテーション活動や留学生の受け入れを通して、生徒は異文化への理解を深め、発信する力を高めていきます。また、元ルーマニア大使を招いた国際理解の勉強会など、多様な視点に触れる機会も設けています。
平和実現のための自主活動
平和の実現に向けた活動を通して、生徒は国際社会の一員としての責任を自覚し、行動する力を育んでいきます。
2025年度には、高校生平和大使として本校の生徒がスイスの国連欧州本部に派遣され、核廃絶を世界に訴えました。

学院の「今」ー現在進行形の学びー:新年度のVCP(Virtual Collaboration Program)が2026年4月に始動しました。生徒たちは、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、日本の姉妹校の生徒とともに、さまざまな社会課題について議論を重ねています。
【実践例(これまでの取り組み)】
姉妹校留学プログラム
世界140の姉妹校ネットワークを生かし、生徒は海外の姉妹校に留学しながら、異文化の中で生活し、学びを深めています。
2026年度より、ウィーンの姉妹校 Sacred Heart Vienna との交流が始まりました。本校から留学した生徒は、中学3年生の卒業研究でマリア・テレジアをテーマに取り上げた経験を持ち、そのゆかりの地でさらに学びを深める機会となりました。
現在は、ウィーンからの生徒を迎える準備も進めています。

ウィーンの姉妹校教員からのメッセージ
「彼女は本校にとって本当に素晴らしい大使です。先週も何人かの生徒が、貴校との交換留学について私に尋ねてきました。」
"She is truly a wonderful ambassador for your school. Several students have approached me recently to ask about exchange opportunities with your school."
ディプロマ・ポリシー 4 (育てたい力)
自然との共生を深く理解し、持続可能な社会の実現に向けて自ら行動する生徒へ
地球環境の危機が叫ばれる今、自然とのつながりを体感し、持続可能な未来のために行動できる力が求められています。
学院では、高校1年生の「総合的な探究の時間」におけるESD(Education for Sustainable Development)や、富士山麓での自然観察、世界農業遺産に認定された茶草場農法のフィールドワークなど、本物の自然と向き合う体験的な学びを大切にしています。
大学や地域NPOとの協働を通して、生態系や生物多様性への理解を深めながら、環境問題を「自分ごと」として捉え、行動へとつなげていきます。
ESD・自然科学系探究
持続可能な開発のための教育(ESD)プログラムや、生態系・生物多様性の研究を中心とした探究活動を通して、生徒は自然と向き合いながら学びを深めていきます。
茶草場農法フィールドワーク
世界農業遺産に認定された茶草場農法の現地調査を通して、生徒は伝統的農業と生物多様性保全の関係について理解を深めていきます。さらに、自主活動団体による茶草場の保全活動も行われており、学びは実際の行動へとつながっています。
地域NPO・大学との協働
地域NPO「土に還る木 森づくりの会」との協働や、東京農業大学との里山デザインコンテストを通して、生徒は実践的な環境活動に主体的に取り組んでいます。
富士山麓の自然観察・調査
富士山麓の豊かな自然の中でフィールド調査を行い、生徒は生態系や生物多様性への理解を深めていきます。
自然探索クラブでは、部長の生徒が中心となり、希少な天蚕(ヤママユガ)の観察記録を昨年度まとめました。

学院の「今」ー現在進行形の学びー:本校のフィールドでは、これまでに100種を超える希少種が確認されています。
2026年4月より、この豊かな自然環境を対象に、静岡県自然環境保護調査委員会による生物調査が始まりました。新種の発見も期待されています。
【実践例(これまでの取り組み)】
自主活動団体「Green Ship」による茶草場の発信
不二聖心では、茶畑を活用した多様な教育活動が行われています。
・地域の小学生を招いてのお茶摘み体験
・幻の紅茶「ただにしき」のパッケージデザインを考える美術の授業
・茶草場のエコシステムを学ぶESD
こうした学びを背景に、2025年夏には自主活動団体「Green Ship」の生徒が、世界農業遺産に認定された茶草場農法の価値について発信しました。
姉妹校の聖心インターナショナルスクールの生徒に紹介するとともに、風に立つライオン基金主催の「高校生ボランティア・アワード」全国大会においてポスター発表を行いました。

学院ホームページ「フィールド日記」より
(理科主任 平本政隆教諭が本校の自然を発信。美しい写真と日本語・英語による解説を掲載)
校舎前の植え込みでアケビの花が咲いていました。林縁などに生えるアケビ科のつる性の木本です。花は薄い紫色で、大きめの雌花(写真左)と小さめの雄花(写真右)に分かれています。秋になる実は食用になります。
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